海運用語集 か行
国際輸送のエキスパート

海運用語集 か行

海運自由の原則(かいうんじゆうのげんそく)
海運事業に対する参入撤退の自由を保証し、貨物の積取りについて政府の介入により自国の商船隊や自国籍船による輸送を優先させたりすることなく、海運企業や船舶の選択を企業間の自由かつ公正な競争の委ねるとの原則をいい、イギリスや日本など先進海運国における海運政策の基本とされている。現実には、国家安全保障等を口実とした政府介入が行われることも多い。
海技免状(かいぎめんじょう)
船舶職員法第4条第1項に基づき、船舶職員になろうとする者は海技士の免許を受けなければならない。これらの資格は航海・機関・通信・電子通信に分けられ、それぞれ同一系統の間には上級、下級を設け上級の資格は下級の資格を包括することができる。なお、海技免状の有効期限は5年とされており、その機関の満了の際、申請により更新することが出来る。
外航船(がいこうせん)
内航船に対する言葉。日本国内の港から海外の港へ運ぶ船のこと、または逆の場合を指す。⇔(反)内航船(ないこうせん)
海事クラスター(かいじくらすたー)
海事産業は、業種としては海運、船員、造船、舶用工業、港湾運送、海運仲立業、船級、船舶金融、海上保険、海事法律事務など様々な分野からなり、主体としても、産、学、官及びその連携からなる複合体、総合体である。英国、オランダ等の海運先進国では、この総合体を「海事クラスター」と呼んでいる。海事クラスターは、その個々の構成員による付加価値、雇用の創造に止まらず、構成員相互の外部効果、つながり、溢出効果により総体としてより大きな付加価値を創造し、全体として競争力を発揮するものである。これら海運国では、こうした施策の総合体或いは目標を、マリタイムロンドン、オランダ海事国と呼んでおり、これに倣えば、日本の場合「マリタイムジャパン(海事国日本)」と呼ぶことができる。
海上交通安全法(かいじょうこうつうあんぜんほう)
船舶の往来が激しい海域で、海上衝突予防法のみでは対処しきれず、しかも港則法ではカバーされない。東京湾、伊勢湾、瀬戸内海などの広い海域に適用される法律。ただし、この海域内にある港の中については港則法があくまで優先される。内容は、航法に関するものが中心。
海上貨物通関情報処理システム(かいじょうかもつつうかんじょうほうしょりしすてむ)
Sea-Nippon Automated Cargo Clearance System(Sea-NACCS)。海上貨物の通関手続きを迅速かつ的確に処理するため、1991年10月、大蔵省(旧)関税局・税関、通関業界、銀行業界により開発された官民共同利用の情報処理システムで、税関、通関業者、銀行をオンラインで接続。1999年から船社、海貨業者、保税地域(CYオペレータ)も参加。
海上試運転(かいじょうしうんてん Sea Trial)
新造や修繕船に船舶の諸性能(速力、操縦性能等)をチェックするため、海上に出て行う試運転。新造の時は公試という。
海上衝突予防法(かいじょうしょうとつよぼうほう)
船舶の海上における衝突事故を予防する為に制定された法律。IMO(国際海事機関)による国際条約に基づいて制定された国内法で、世界共通の海上交通のルールを定めたもの。船舶は世界の海を航行し各国の港に出入りする為、この法律は世界共通でなければならない。そのためまず各国間で協議を行い、国際的な規則を制定した上で、これと同じ内容のものを自国の国内法としている。
海上人命安全条約(かいじょうじんめいあんぜんじょうやく SOLAS)
The International Convention for the Safety of Life at Sea(SOLAS)。航海の安全を図るため船舶の検査、証書の発給などの規定を設け、船舶の構造、設備、救命設備、貨物の積み付けに関する安全措置等の技術基準を定めた条約。1912年4月14日に発生したタイタニック号事故を受けて、最初のSOLAS条約が1914年に採択された。その後、1929年、1948年、1960年に新しいSOLAS条約が採択されたが、現在の条約は、1974年に採択された1974年SOLAS条約である。この条約は1974年11月1日に採択され、1980年5月25日に発効した。
海上ハイウェイネットワーク(かいじょうはいうぇいねっとわーく)
海のITS(ITを活用した次世代海上交通システム)、港湾荷役の効率化・サービス向上等のソフト面の施策と湾内航行のボトルネック解消のための国際基幹航路整備や高能率なコンテナターミナル整備等のハード面の施策とを組み合わせることにより、速達性や定時性、安全性、効率性を確保した海上物流ネットワーク。
海上保険(かいじょうほけん)
当事者の一方が航過に関する事故によって生じる損害をてん補することを約し、相手方がこれに報酬(保険料)を与えることを約する保険契約である。
海図(かいず Chart)
海洋に港湾などの形状、底質、海流、水深、暗礁その他の障害物、島沿岸の地形、地物、航路標識などを表示した地図で、航海に用いる。
海難救助(かいなんきゅうじょ)
船舶又は積荷の前部又は一部が海難に遭遇した場合に義務無くしてこれを救助すること。
外板(がいはん Shell plate)
外板の役割は船体の水密を保つ船体の重要な縦強力部材の一つ。外板はそれぞれの部位で受ける力が異なるので、鋼材の板厚が異なっている。
外板展開図(がいはんてんかいず)
外板展開図とは、曲面で作られた船の外板を平面に展開した図面。外板の開口部の補強、船楼端部の補強の指示が本図の重要な事項となる。
海洋汚染防止条約(かいようおせんぼうしじょうやく MARPOL)
International Convention for the Prevention of Pollution from Ships(MARPOL)。MARINE POLLUTIONの頭文字をとってMARPOL条約と称する。海洋汚染の防止を目的に、船舶の構造や汚染防止設備等の技術基準を定めている。油タンカーはじめ各種の汚染を段階的に規制するのに貢献している。1973年条約の1978年議定書(73/78MARPOL条約)は、1978年2月17日に採択され、附属書T(油による汚染防止:1983年10月2日発効)、附属書U(有害液体物質による汚染防止:1987年4月6日発効)、附属書V(個品有害物質による汚染防止:1992年7月1日発効)、附属書W(ふん尿による汚染の防止:2003年9月27日発効)、附属書X(船舶からのゴミによる汚染防止:1988年12月31日発効)の5つの議定書からなる。さらに、1997年9月26日に1997年議定書として附属書V(大気汚染の防止)が採択され、2005年5月19日に発効する。
海里(かいり Mile)
海上の距離単位。1マイル=約1,852m。時速1ノット=1マイル。
過給機(かきゅうき)
燃料油が燃焼するためには一定量の空気が必要である。したがって小さなシリンダでは吸入する空気量も少ないため燃焼できる燃料油の量も少なく出力も小さい。大気圧以上に加圧した空気をシリンダ内に送り込めば、同容積のシリンダでも多量の空気を押しこむことになり、多くの燃料油を燃焼させて出力を高めることができる。これを目的として機関に装備されているのが過給機である。
隔壁(かくへき Bulkhead)
船体を縦方向または横方向に仕切っている鋼板を隔壁という。「バルクヘッド」ともいう。防火、防水、タンクの仕切りなどのために設けられている。衝突などにより損傷を被りやすい船首尾部船の心臓部である、機関室の前後には必ず水密隔壁を設けることになっている。
カーゴ(Cargo)
貨物、船荷。
ガスケット(がすけっと)
つなぎ目からの空気侵入や油の漏れを防ぐための部品。
カスケードタンク(かすけーどたんく Feed water filter tank)
カスケードタンクとは、ボイラーに給水するための水分に含まれている油分・鉄分を除くためのタンクのこと。このタンクは、給水ポンプの前に取付けられている。 給水の中に油分・鉄分が含まれたまま使用し続けると、水管内に不純物がスケールとして付着し電熱不良となり、ボイラー故障の原因となる。
カスケード利用(かすけーどりよう)
環境用語で多段階でひとつの素材を利用すること。バイオマスやエネルギーは、使用することによってその形状や性質のレベルが下がる。このレベルが下がったバイオマスやエネルギーをすぐに廃棄してしまうのではなく、多段的(カスケード的)に利用することによって資源として最大限有効に利用することがカスケード利用だ。例えば、火力発電の熱の場合、まず高温の熱源を発電に使い、次に動力、次に冷暖房、最後に給湯に使うなど、エネルギーの質に応じて順々に有効活用する。このような多段的利用方法を滝(cascade)になぞらえて、カスケード利用と呼ぶ。
ガス検知器(がすけんちき)
ガス漏洩の際、また雰囲気ガスの濃度が上昇した際に、センサーでガス濃度を検知し警報を発する設備。
ガスフリー(がすふりー Gas Free)
タンク内に残留している引火性ガスを除去し、空気と置換する作業又は、その空気と置換された状態。やり方としては、タンク外のターボファンから強く送風し、ガスをタンク外に逃がし、ベント管(空気管)通じ、外気に逃がす。その後ガス検知器で、ガスが除去されたかどうか確認する。
片締め(かたじめ)
片締めとは、フランジ等を締付ける場合において使用されるボルト等の不均一な締付け状態を指す。ボルト等が均一に閉まっていない場合、フランジとフランジの間に隙間が出来、漏油発生の原因となる。これを解消するためには、ボルトを対角線上に締付け、隙間を無くすことで解消される。
家畜伝染病予防法(かちくでんせんびょうよぼうほう)
家畜伝染病予防法に規定された動物やその産品を輸入しようとする時には、動物検疫所で検査を受けてからの輸入申告となる。検疫所への届出の際には、輸出国政府によって発行された“Health Certificate”が必要である。
カートン梱包(かーとんこんぽう)
Carton梱包とは、ダンボール箱による梱包方法である。書類作成では、C/Tと略称する。
可変ピッチ・プロペラ(かへんぴっちぷろぺら Controllable Pitch Propeller)
翼のひねリの方向と角度を変えることで、回転数や回転方向を変えずに前進、中立、後進が可能なプロペラ。運転中に、主機関の回転数を一定にしたままでプロペラの翼の傾きを変化させて船の前後進、増減速を行う方式のプロペラのこと。従来の固定ピッチプロペラに比べ、操船が楽。 略称CPP。 ⇔(反)固定ピッチ・プロペラ(こていぴっちぷろぺら)
カボタージュ制度(かぼたーじゅせいど)
国の安全保障、国内における生活物資の安定輸送確保の観点から、国内海上輸送を自国船籍に限定するもの・欧米はじめ全世界で広く採られている制度(参考・・・船舶法第3条 日本船舶ニ非サレハ不開港場ニ寄港シ又ハ日本各港ノ間ニ於テ物品又ハ旅客ノ運送ヲ為スコトヲ得ス)
貨物海上保険(かもつかいじょうほけん)
船舶等により海上輸送される貨物が、輸送中に損傷した場合に、その損害を填補する保険。
仮船舶国籍証書(かりせんぱくこくせきしょうしょ)
船舶が日本国籍を有することおよび当該船舶の同一性を一時的に証明する公文書である。これは、船舶国籍証書の交付、船舶国籍証書の書き換え、船舶国籍証書の再交付をうけることができる船舶に対して特定の場合に交付されるもので、一時的に証明され有効期間がある。
仮バース(かりばーす)
不荷役の船が、着桟するための桟橋。メーカー敷地内の荷役用桟橋ではなく、別の桟橋(各地の公共バース)に着桟する。タンクが空の船のみ、着桟可。
為替予約(かわせよやく)
輸出入取引で、将来の為替決済をする時の差損益を防ぐために予約をすることで、“順月渡し”と“暦月渡し”がある。
乾舷(かんげん Freeboard)
船の最上層の全通甲板(通常は上甲板)を乾舷甲板といい、船体中央における乾舷甲板下のビームの上面から、満載喫水線までの直線距離を乾舷という。乾舷は貨物を満載しても、常に水中に沈まない部分である。

機関(きかん)
船を推進させるため必要な装置のこと、主機関(メインエンジン)や発電装置及び各種ポンプ類を指す。
危険物ばら積船(きけんぶつばらづみせん)
危険物船舶運送及び貯蔵規則第2条1号に規定されている危険物のうち、ばら積液体物質(液化高圧ガス類、引火性液体類有害性液体類、液体化学薬品類など)を運送するための構造を有する船舶のことをいう。
起工(きこう)
船舶の建造に着手した時。
艤装(ぎそう)
進水後にされる各種機器類の設置・整備、配管の取付、船員の部屋の中の装備のこと。これらが完成した時が「竣工」。
喫水(きっすい)
水上に浮かんでいる船の船底から水線までの垂直距離のこと。喫水の基準(ゼロ)は、船の最下面の船底。満載喫水線とは、載貨による船体の海中沈下が許される最大限度を示す線をいう。(参考・・・船舶安全法第3条「・・・船舶は国土交通省令の定むる所により満載喫水線を標示することを要す」)
逆IPI(ぎゃくIPI)
Reversed IPI ともいうが、極東からMLB(Mini Land Bridge)で米国東岸まで一貫輸送した後、遂に米国内陸地まで鉄道/トラックで戻る輸送のこと。
逆委託加工貿易(ぎゃくいたくかこうぼうえき)
本邦から、海外の受託者に原材料等を提供し、外国において加工を行い、加工後、本邦に輸入し加工賃を支払う貿易形態である。修理、加工等が我が国では技術的に困難である場合、国内労賃が高く、海外に加工を委託した方がコストの引下げに役立つといった場合に行われる。この逆の日本国内で海外からの委託による加工を受ける形態を“順委託加工貿易”という。
協定(きょうてい)
Agreementとは、同盟と同じく、運賃やサービス等に関し、複数の船会社が、カルテルを行う組織のことをいうが、同盟に比べて拘束力が弱い。
共同海損(きょうどうかいそん General Average(G/A))
船舶及び積荷が共同の危険にさらされた場合、危険を免れるために船長が行った処置によって生じた損害。共同海損犠牲損害と共同海損費用に分類される。⇔(反)単独海損(たんどくかいそん)
共同海損犠牲損害(きょうどうかいそんぎせいそんがい General Average(G/A) Sacrifice)
船舶と積荷が共同の危険にさらされた時、この危険を避けるために、船長が故意、かつ合理的に船舶または積荷の一部を犠牲にすること。例えば、座礁し船舶も積荷も大損害を被るおそれがあるような状況において、船舶を軽くするために積荷の一部を海に投げ棄てた場合、海に棄てられた積荷が共同海損犠牲損害であり、その犠牲によって利益を受けた関係者(船舶所有者と積荷の所有者等)が到着地における価格に応じて按分負担する。
共同海損費用(きょうどうかいそんひよう General Average(G/A) Expenditure)
例えば座礁した場合、離礁するためにはしけを使って積荷を瀬取りする費用や、避難港への入港費用、水先案内料などが共同海損費用であり、その費用によって利益を受けた関係者(船舶所有者と積荷の所有者等)が到着地における価格に応じて按分負担する。
共有建造制度(きょうゆうけんぞうせいど)
内航船舶を建造する際、船主と運輸施設整備事業団がその費用を分担し、竣工後も両者の共有として船主が船舶を使用管理する方式である。同事業団は、老朽不経済船の代替建造を促進し船舶の近代化を図るため、政府資金により企業規模が小さく資金力に乏しい船主を共有方式で資金、技術両面から支援している。
漁場油濁被害救済基金(ぎょじょうゆだくひがいきゅうさいききん)
財団法人。同基金は、1970年代後半に原因者不明の漁場油濁被害が発生したことにより、1975年1月、立法化による恒久的な救済制度が確立するまでの暫定的な措置として救済金の支給等を行う団体として設立された。海運界を含む関係産業界はその目的遂行のために財政面で協力している。
近海船(きんかいせん)
近海区域(東は東経175度、西は東経94度、北は北緯63度、南は南緯11度の線に限られた海域までの航行資格を持つ船舶。中国・韓国、台湾・ベトナム・フィリピン(一部)等が入る。
キングストンバルブ(きんぐすとんばるぶ)
船の主海水取入口に設けられる弁。ディーゼル船ではディーゼルエンジンの冷却水を冷却するための海水を、またタービン船ではボイラーの復水器を冷却するための海水を取り入れる

クエンチング水(くえんちんぐすい)
カーゴポンプ内で循環させポンプ内部品を冷却する清水のこと。
クリアハイト(くりあ はいと Clear Height)
船倉内、または、居室内の高さを通常よりも高く取ることを言う。クリアハイトを取ることにより、船倉内の積載可能な高さを確保することが出来、また、居室も広く取ることが出来る。
グリスニップル(ぐりすにっぷる grease nipple)
機械の可動部分にグリースをグリースガンで注入するための部品である。グリスは潤滑剤の一種で、油よりも粘度が高く流動性が無いため常温では半固体または半流動性を呈する。基本的には液状潤滑油にカルシウム・ナトリウム・リチウム・アルミニウムの石鹸(脂肪酸の塩)等の増ちょう剤(増稠度)を均一に拡散させ、ゼリー状にしたもの。グリースガン (Grease gun) とは、各種機械のグリースニップルにグリースを注入するための工具である。
クレート梱包(くれーとこんぽう)
Crate梱包とは、外から貨物が見えるような梱包方法で、透かし梱包ともいう。書類作成では、C/Rと略称する。
グロス・トン(ぐろす・とん Gross Tonnage)
総トン数。船の大きさを指す。船内の総容積から、操舵室、賄い室、機関室、舵機室及び二重底の容積を除いたもの。100立方フィート(1000/353立方メートル)を1トンとする。
クロス方位法(くろすほういほう Cross Bearing)
クロス方位法(クロスベアリング)とは、2つ以上の地上物標(灯台等)の方位をコンパスで測定し、海図上それぞれの物標より位置の線を求め、これらの交点をもって船位とする方法。

軽荷重量(けいかじゅうりょう Light Weight)
船体・機関・諸設備に法定備品のみを加えた船の自重。
軽荷排水トン数(けいかはいすいとんすう LDT)
Light Displacement Tonnage(LDT)。船体重量と機関重量を合わせた重量で、解撤船売買価格決定の際、試算の標準となる。
係船索(けいせんさく Hawser)
係船索。岸壁と船舶を結ぶ(船舶を繋ぎ止める)太いロープ。素材はナイロンや ポリエステル等、化学繊維が使用されることが多い。
係船浮標(けいせんぶい Mooring Buoy)
港湾の水域において船舶が停泊するために設けられる係留施設。船舶が港湾内の泊地に停泊する際、錨だけでは風や波浪などの外力から船舶を固定することが困難であるため、係留用に設けられた浮標(ブイ)に鎖やロープなどをかけて船舶を固定させる。
ケース梱包(けーすこんぽう)
Case梱包とは、貨物を木箱に入れ、外から見えないような梱包の方法で、“盲梱包”ともいう。書類作成では、C/Sと略称する。
ケープサイズバルカー(けーぶさいずばるかー)
南アフリカ共和国東岸のリチャードベイ港に入港可能な最大船型をいう。一般的には、15万〜17万載貨重量トン数(D/W)程度。
ケミカル船(けみかるせん Chemical Tanker)
危険化学品又は有害液体物質を貨物の対象とするタンカーを言う。IMO(国際海事機関)のMARPOL条約により、輸送する品目の有害度に応じ船体構造やタンク洗浄水の排出方法に規制がある。腐食性の回避及び品質管理の向上のためステンレス製のタンクを備えた船にするのが主流。
ケレン(けれん)

ケレンとは、塗装工程において、サビや旧塗膜の除去を行い塗料が密着し易いように下地処理する事を言う。※英語のcleanがなまったものと言われている。この作業の有無によって、塗装の仕上がりの良さや塗膜の寿命に大きな違いが出てくる。また、ケレンには下記の種類に分かれている。

・1種ケレン:
サビ・旧塗膜を完全に除去し金属面とする。工具・工法は、サンドブラスト・ショットブラスト等のブラスト法により行う。
・2種ケレン:
サビ・旧塗膜を除去し、金属肌を現す。活膜が存在する場合は残す。
工具・工法は、電動工具・ワイヤーブラシ等の工具と併用する。
・3種ケレン:
サビ・旧塗膜を主に手工具で除去し金属肌を現す。活膜が存在する場合は残す。
電動工具・トンカチ、スクレーパー、ワイヤーブラシ等の工具と併用する。
・4種ケレン:
サビや浮き上がった塗膜をワイヤーブラシ等の手工具で落とし清掃する。
ワイヤーブラシ等を併用する。

ケンペラーホース(けんぺらーほーす)
荷役時にマニホールドに接続して使用し、積・揚荷役時に使用するので、耐油性があり内圧にも外圧にも耐えることが条件となっている。
兼用船(けんようせん)
一種類の貨物しか積載できない専用船に対し、2種類以上の貨物を積載できるように工夫した船舶で、その時々の市況に応じて運賃の高いほうの貨物を積むことが出来ることや、空船航海を少なくすることが出来るなど、小回りが効く利点がある。

コイルダウン(こいるだうん Coil down)
アンカーロープやもやいロープを、すぐに繰り出して使えるように、デッキ上へ輪状に整理すること。
航海筋(こうかいすじ)
船が通り過ぎたあとの水面に残る波や泡の筋のことで航跡とも言う。
航海データ記録装置(VDR)(こうかいでーたきろくそうち)
Voyage Data Recorder(VDR)。航空機のフライトレコーダー、ボイスレコーダーに相当する。海難事故が発生した場合、VDRを回収し、データを解析することにより事故の防止に役立てることを目的としている。2000年12月、IMO(国際海事機関)において、国際航海に従事する旅客船、総トン数3000トン以上の新造貨物船への搭載を強制化するためのSOLAS条約改正が採択され、2002年7月1日に発効した。
航海日誌(こうかいにっし Ship's log)
航海中の状況について、定められた様式で記録する船舶用の日誌。機関の操作、針路・航走距離・気象・海象・船位その他を当直航海士が記入する。 航海日誌を意味する 英語: logbook は、もともとは測程儀 (chip log) によって読み取った船の速度の記録帳簿を意味していた。これを用いれば、一定の時間の中で船がどれ程の距離を進んだかを算出することができた。また、一定の時間にこの記録を取り続けることによって、出港地からの航行距離を知ることもできた。今日、英語で「ship's log (船のログ)」と呼ばれている航海日誌には、この他にも様々な種類の情報が盛り込まれており、船舶や潜水艦に関する運行データの記録として、天候、日常業務が行なわれたり突発的な出来事が発生した時刻、乗組員の交代や寄港場所の日時などが記される。航海日誌への書き込みは、伝統的航海術には必須であり、少なくとも毎日1回以上、記入しなければならない。
航海用海図(こうかいようかいず)
安全航海に必要な情報(水深、浅瀬、灯台などの航路標識、陸上物標)を記載した海図縮尺は1/30万〜1/100万となっている。
航海用船(こうかいようせん)
長期契約によらず、スポットで発生した航海を1単位とした運送契約による用船形態。⇔(反)定期用船(ていきようせん)
航海用電子海図(こうかいようでんしかいず ENC:Electronic Navigational Chart)
従来の紙による航海用海図に記載されている情報を電子化したものを指す。平成6年度より海上保安庁海洋情報部によって、国際水路機関(IHO)で規定されたデータ形式で作成されている。航海目的によって分類された6種類の大きさの矩形の海域で分割されており、それらは「セル」と呼ばれており、その情報は特殊な暗号化がかけられたのち、一枚のCDに収録され提供される。
更正(こうせい)
納税申告された税額に誤りがあるときに、税関長がその申告された税額等を正当の金額に直す処分をいう。更正には「減額更正」と「増額更正」とがある。
鋼船構造規程(こうせんこうぞうきてい)
鋼船の船体材料などの材質、強度、工作法や船体部材などの構造、材料、寸法あるいは船体と密生に関係するような設備などの技術的な基準を定めている。
港則法(こうそくほう)
大型船や外国船が出入りする全国の主要港湾ごとに定められた法律。港内での船舶交通の安全確保、及び港内整理を目的として制定された。適用は港内にのみ限られ、航路内での右側通行、追い越し禁止、出入港船舶の優先権、入出港の届出義務、夜間入港や危険物積載船についての制限などをきめ細かく規定している。
港長(こうちょう)
海上保安庁法第21条より、海上保安庁長官が任命し、担当港において船舶の航行安全、荷役の安全等のため適切な指示・指導を行う最高責任者。船舶の入出港、錨地の決定・停泊・危険物荷役の取締り等を行う。
合同海事委員会(ごうどうかいじいいんかい JMC)
Joint Maritime Commission(JMC)。ILO理事会の諮問機関。ILOの殆どの委員会が官労使の3者で構成されているのとは異なり、船主(使用者)側および船員(労働者)側の代表それぞれ20名(議長のみ政府代表者)で構成され、ILOにおける海上労働にかかる最高議決機関である海事総会等の招集、日程、議題等について勧告するとともに、船員の最低賃金の見直しを審議することを主な任務としている。日本からは、従前より日本船主協会、全日本海員組合がそれぞれ船主、組合を代表して参加している。
港泊図(こうはくず)
港湾に入港、出港、停泊するときに使用するもので、港湾の水深、地形、施設などの状況を詳しく記載した海図。
甲板(こうはん)
デッキ。船の上部にあって、木又は鉄板を張り詰めた広く平らな床。かんぱん。
港費(こうひ)
船舶の入出港に係わる費用。綱取り・綱放し料、曳船料、岸壁使用料、入港料、船舶代理店手数料等。
港湾管理者(こうわんかんりしゃ)
港湾法に基づき、港湾を全体として開発、保全、公共の利用に供し、港湾という営造物の性質、用法に従ってこれを善良に管理する公共的責任の主体。地方自治の尊重を柱として1950年に制定された港湾法により、港湾管理者となることができる者は地方公共団体に限定され、その要件は、(1)現にその港湾において、港湾の施設を管理する地方公共団体、(2)従来、その港湾において港湾施設の設置または維持管理の費用を負担した地方公共団体、(3)予定港湾地区を地先水面とする地方公共団体とされ、これら要件のうち、何れか一つを満足する地方公共団体は、港湾管理者の設立に参加が可能である。
国際安全管理コード(ISMコード)(こくさいあんぜんかんりこーど ISM CODE)
人的ミスによる事故を未然に防ぐため、ソフト面での安全対策を充実・強化することを目的として、1993年11月にSOLAS条約(海上人命安全条約)第IX章として採択された。船主または船舶の安全に関して責任を有する者(「会社」=船舶管理会社等)に対し、安全管理システム(SMS)の確立、陸上安全管理担当者の選定、安全運航マニュアルの作成、緊急時の対応措置、船舶および装置の維持・管理などを義務づけ、これを船舶の旗国政府が審査し、審査に合格した会社および船舶には適合証書が発給される。1998年7月以降、順次この証書の備え付けが義務付けられ、2002年7月1日より国際航海に従事する総トン数500トン以上の全ての船舶に適用された。
国際海事機関(こくさいかいじきかん IMO)
国際間で海運問題を協議する国連の専門機関。海上航行の安全性、海運技術の向上、海洋汚染の防止等国際的な海事ルールの統一を図る目的で設置されている。1982年設立。2006年時点で166国が加盟。本部はロンドン。
国際船舶制度(こくさいせんぱくせいど)
国際海上輸送力の確保上重要な一定の日本籍船を国際船舶と位置づけ、税制上の支援措置を講じるとともに、外国人船員(職員)の配乗も可能にする制度。1998年5月に船舶職員法など関連法規の改正が行われたことにより、国際船舶にはSTCW条約(船員の資格などに関する国際的な統一基準を定めた条約)締約国が発給した資格証明書を持ち、試験によって国土交通大臣の承認を受けた者は、日本の海技資格がなくても乗船することが可能となった。これを受けて、2000年1月にマニラで第1回目の承認試験が実施され、初の外国人承認船員48名が誕生、同年3月には、船・機長2名配乗船(船長・機関長の2名のみ日本人)2隻を含む3隻の承認船員を配乗した国際船舶が実現した。
国際総トン数(こくさいそうとんすう G/T)
船舶の大きさ(容積)を表す総トン数は、計測方法が各国まちまちであったためIMCO(政府間海事協議機構(現在のIMO)において、「1969年の船舶のトン数測度に関する国際条約」(1982年7月発効)が制定され、初めて世界的に統一されることとなった。この条約によって計測された総トン数を国際総トン数といい、一般的に総トン数と言えばこのトン数を意味する。主として客船などの大きさを示すときに使われるのに対して、載貨重量トン数(D/W)は、船が積める貨物の重量を示す単位で、主として貨物船の大きさを表す場合に使われる。(∽総トン数)
国際旗旒信号(こくさいきりゅうしんごう)
船舶は航海中あるいは停泊中しばしば他船又は陸上と信号を交わす。この信号のやり方には手旗・旗旒・発光などの方法がある。このうち、海上において船舶間での通信に利用される世界共通の旗である国際信号旗による信号を国際旗旒信号という。
国際VHF(こくさいぶいえいちえふ marine VHF band)
国際VHFは、国際航海に従事する300トン以上の船舶、国内においては総トン数100トン以上の船舶に搭載義務がある。呼出周波数はch16であり、このチャンネルで相手局を呼び出し、種別に従ったチャンネルに移動する。入出港の連絡、船位通報、航行の安全、遭難通信、船舶相互間通信に使用する時は、ch16を使用する。また、使用するChも決められており船舶相互であれば、ch06、ch08、ch10、港務通信及び船舶通航であればch20、ch22、ch18、公衆であればch26、ch27、ch25等、通信する相手によりチャンネルが決められている。
国際複合―貫輸送(こくさいふくごういっかんゆそう)
2種以上の異なった輸送手段を組み合わせて(陸/海・海/空等)、単一のB/Lで最終の目的地まで一貫して輸送するサービスのこと。Combined Transport、Intermodal Transport、Multimodal Transportともいう。
国際油濁補償基金(こくさいゆだくほしょうききん IOPCF)
The International Oil Pollution Compensation Funds(IOPCF)。本部をロンドンに置く。タンカーからの油による汚染損害の責任と補償に関しては、「油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約」(CLC)および「油による汚染損害の補償のための国際基金の設立に関する国際条約」(FC)という2つの条約で規定されている。油汚染に対してタンカー船主が過失の有無に関係なく義務を負う一定限度の補償責任を超えた部分を補填する仕組みで、油受取人がその受取量に基づき拠出する基金によって賄われており、IOPCFはこの基金を管理し、補償業務を執行するための組織である。
国防用商船確保プログラム(こくぼうようしょうせんかくほぷろぐらむ 米国)
National Defence Features Program(NDF)。根拠法令は、合衆国法典第10巻「軍備」第2218条。有事の際に徴用することを前提に、米国造船所で建造された米国籍船を軍事輸送にも耐え得る仕様とするための改造費用とその維持費用を米国政府が補助する制度。同プログラムの予算は国防省歳出予算で規定されている。
黒油(こくゆ Dirty Oil)
原油、重油等、通常黒色をしている石油の総称。⇔(反)白油(はくゆ)
国連海洋法条約(こくれんかいようほうじょうやく UNCLOS)
The U.N. Convention on the Law of the Sea(UNCLOS)。1982年12月10日に採択され、1994年11月16日に発効した「海の憲法」ともいうべきもの。我が国は、1996年6月20日に加入し、7月20日より効力を生じている。海洋に関する事項を包括的に規律するもので、領海、接続水域・排他的経済水域、公海、大陸棚、深海底、海洋環境の保護および保全、海洋の科学的調査、紛争の解決など海洋問題一般を包括的に規律している。
固定ピッチプロペラ(こていぴっちぷろぺら Fixed Pitch Propeller)
羽根が固定され、ピッチ(羽根角)が自由に変えられないプロペラ。前進の時と後進の時とで回転方向を変え、機関の逆転機構(ぎゃくてんきこう)を使ってプロペラを逆回転させています。この場合、前後進の切り替えの度に機関を逆転させなければなりません。略称FPP。⇔(反)可変ピッチプロペラ(かへんぴっちぷろぺら)
コーティング船(こーてぃんぐせん)
貨物積載タンクの表面をステンレス材質で表面処理したもの。元々の材質は鉄であるため表面処理部分に傷がつくとタンク内部に錆が発生することから現在ではステンレス船が主流となっている。⇔(反)ステンレス船(すてんれすせん)
コーロード(こーろーど)
Co-Loadとは、コンソリーデーション貨物をコンテナ単位にまとめるために、複数のコンソリデーター(混載業者)が協力しあうこと。
混乗(こんじょう)
日本人船員と外国人船員とが同一の船舶に乗組む配乗形態を混乗という。欧州海運国の「国際船舶登録制度」では、自国籍船に自国人船員が全く乗組まない配乗形態も認められているが、日本籍船には原則として9名、特例でも6名の日本の海技資格を有する船員が必要とされていた。しかし、1998年5月に船舶職員法等の関連法規が改正されたことにより、国際船舶における原則日本人船長、機関長2名体制を可能とする外国資格承認制度が導入された。
コンスタント(こんすたんと)
コンスタントとは、船内にある不明な重量物のこと。 不明重量の正体は、バラストタンク内の泥、燃料タンク内のスラッジ、清水タンク内の水垢、また船舶内に積載した機材、部品等も含まれる。コンスタントが増えると通常よりも早く満載状態となり、結果載貨重量トン数に影響を与えることとなる。コンスタントが増えた場合、ドック入渠時に、これらを除去する等の対策を取る。
コンソリデーション(こんそりでーしょん)
Consolidation(混載)とは、コンテナ単位に満たない2荷主以上のLCL貨物を集め、積み合せること。
コンタミ(こんたみ Contamination)
コンタミネーションの略。直訳すると、汚染のことだが、ケミカル・タンカーの汎用船の場合、色々な荷物を運ぶため、前の荷物(液体)の一部と現在運んでいる荷物が混ざってしまい、現荷物の品質が劣化する現象(混入・着色・着臭)を指す。
コンテナ(こんてな)
container。もともと「容器」を意味するが、一般には貨物とくに雑貨輸送の合理化のために開発された一定の容積をもつ輸送容器をいう。各種の輸送機関に適合性を持ち、かつ反復使用に耐える強度を有する。国際大型コンテナと国内コンテナに大別され、それぞれ国際標準化機構(ISO)ならびに日本工業規格(JIS)による定義があり、また構造強度に関する規定が設けられている。材質は鋼などがあるが、近年はアルミ製の生産が主流。サイズは通常、長さで表示され、10、20、40フィートのものが主流。但し、海上コンテナ輸送においては、40フィートを超えるものも使用されている。また、コンテナの幅と高さはそれぞれ8フィートが標準であるが、高さが8フィートを超える背高海上コンテナ(ハイキューブ・コンテナ)も利用されている。
コンテナターミナル(こんてなたーみなる)
コンテナ船が接岸し、荷役することが可能な地区をいい、荷役機械、運搬用具が常備されている。日本のコンテナターミナルの運営は、(A)公社バース、(B)公共バースの2通りの方式が基本となっている。(A)は東京、横浜、大阪、神戸における埠頭公社(埠頭公社が主体的に建設、管理)のコンテナ埠頭を指す。バース、クレーン、ヤード、CFSを船社が借受者となって直接運営する。(B)は国または港湾管理者(地方自治体)が建設し、港湾管理会社が管理、運営する。公社バースが特定利用者に限定されるのに対し、公共バースは不特定の船社に開放される。(A)は大阪港南港が第1号、その他神戸のポートアイランド、六甲アイランド、東京の大井、横浜の本牧、大黒の各埠頭など。(B)は横浜港本牧埠頭C突堤、東京・品川埠頭が代表例。この他、半官半民の第3セクター方式として名古屋港コンテナ埠頭(NCB)方式が知られる。また、最近は、岸壁部分を公共岸壁として整備し、クレーン、ヤード等は公社が整備する、いわゆる新方式(PFI方式)もある。
コンテナ・ドレイ(こんてな・どれい)
コンテナをトレーラーで輸送すること。Haulageともいい、荷主が手配するMerchant Haulageと船会社が手配するCarrier's Haulageがある。ドレイ料金のことは、ドレージ(Drayage)という。

※それでは、GTC ASIAのFCL・LCLコンテナ小口混載(コンソリデーション)・国際複合一貫輸送サービスのご利用を宜しくお願い致します。


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